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毎年夏季にしかメニューにない料理、ラタトゥイユを紹介します。
この言いにくい名前の料理、もともとはフランスのプロヴァンス地方の料理なんですが、すっかり日本でも市民権を得て有名になりました。
作り方は、トマト、ナス、パプリカ、ズッキーニ、ニンニクなどの夏野菜を一つの鍋で炒め煮するというもの。水は一切加えず、野菜の水分だけで煮るため、野菜の旨味が凝縮した大変おいしい料理です。熱くても、冷たくしてもおいしく、肉料理のつけ合わせにも使えます。
おいしく作るコツは野菜を適切な大きさに切って決して煮過ぎないようにし、個々の野菜の食感を残すこと。それとトマトは丁寧に皮をむき、種も取り除くことでしょうか。乱暴に作ると、どろどろとしたただの野菜の「ごった煮」と化してしまいます。
さてこのラタトゥイユ、安い食材で手間もかからず作れるため、ヨーロッパでは軍隊や刑務所で出される料理の定番だったそうです。要するにフランス版「クサい飯」。想像するに前述の「ごった煮」が出されていたんでしょう。
冷たく冷やせば、日本の暑い夏にはピッタリの爽快な料理です。店では以外と男性に好評ですよ。
梅雨まっさかりのこの時期になると、毎年、鮎の塩焼きをメニューに加えます。
この鮎は正真正銘、天然ものの鮎です。なぜならうちの父親が周山(上桂川)で釣ってくるからです。
6月の半ばごろ、鮎釣りの解禁に伴って、メニューに並ぶ訳です。
さて、この鮎はご存知のように「友釣り」という独特な方法で釣ります。鮎というのは、縄張りを作り、他の鮎が近づくと防衛手段として暴れて他の鮎を追い出そうとする習性があります。
これを利用して、体の周りに釣り針をつけた「おとり」の鮎を、鮎がいそうなところに泳がせて、暴れる鮎を針に引っ掛けて釣る方法です。昔はたくさん釣って帰ってきたものですが、最近は1日に数匹しか釣れないときもあります。
思うに毎年、毎年同じ手口で騙されて、いい加減鮎の方も気がついてるんじゃないでしょうか。だんだん疑い深い性格になって、その手には乗るかと。
しまいには、進化の過程で、縄張りに敵が来ても、話し合いで解決するような友好的な性格になるかもしれません。そもそも、もし鮎に意思伝達手段があるなら、どうして「おとり」の鮎が仲間に警告を発しないのでしょう。「僕はおとりだよ。騙されちゃいけないよ」って。
まあ、そんなことで、天然の鮎というのは釣るのが難しく、それだけ貴重てことです。さすがに毎日、釣りに行く体力もなさそうで、しかも天候に左右されますので、常にメニューにあるわけではないです。もしあった時はラッキーですので、是非ご賞味下さい。