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月別アーカイブ: 2012年4月

外国人客 悪戦苦闘記1

ときどき、近くのゲストハウスでの紹介もあり、外国人観光客が来られます。

毎日接する訳ではないので、英語が耳に慣れなくて、毎回苦労することになってしまいます。

まず第一に英語のメニュー表を用意していないので、たいていはこちらのオススメを3,4品か提供することになります。英語のメニューを作りかけたこともあったんですが、途中で嫌になってしまってそのままです。

海外で外食されたり、国内でも本格フレンチなんかで経験がある方もおられるかと思いますが、あの長ったらしいメニュー名にウンザリしたことはないでしょうか。例えば、ひややっこを正確に英語でメニュー化すると、chilled Tofu with ginger , dipping soy sauceでしょうか。日本語では「冷奴」の2文字で事足ります。漢字文化偉大なり。

ちなみに豆腐はTofuで通用しますし、うどんもUdonで、刺身もSashimiで結構通じます。「長芋の明太子グラタン」や「豚の角煮おかゆソース」なんか英語にしようとすると発狂しそうであり、うまく英語にできたとしても、やたら冗長なメニュー名となり、ミステリアス極まりない料理に写るはずです。

それから日本酒の銘柄を全てローマ字にしてみると違和感ありありです。「Tuki no Katsura」「Hakkaisan」そうでしょ。「Kubota」なんか企業名になってしまいますし。

そういうわけで、飲みもの、料理は口頭で伝えることになり、おすすめの料理を出すにあたって、まず「生の魚が食べられるか」を確認することになります。ほとんどの方が刺身が食べられますし、箸の使い方も上手なんですが、日本人なら誰でもできる、絶妙なバランスで、わさびを適量つけ醤油を適量つけて食べられる方は少ないですね。わさびが多すぎたり、醤油をべっちょりというのが散見されます。

おすすめする料理ですが、「お造り盛り合わせ」の他に「手羽先餃子」「ぶりかまのスモーク」「牛しゃぶサラダ」「揚げ出し豆腐」なんか無難でたいてい満足頂いています。間違っても「馬刺し」はお出ししません。

さて、合い間のフリートークですが、これもたいがいパターン化されていて「どこの国から来たか」「日本へ来て(京都へ来て)どれくらいか」「どこの観光スポットへ行ったか」といったところです。かといってペラペラしゃべれる訳でもなく、文法も無茶苦茶で後になって赤面することも多く、適当な単語をつなげて何とかなるもんです。下手にきれいな英語を予習して対応すると、その後マシンガンのように返ってくるので、「私は少ししかしゃべれませんよ」ぐらいに思わせるのが、下手なりのコツです。

まあ今まで、ベロンベロンに酔っ払って悪態をついたりするような人は皆無なので大いに助かってると思います。今後も良き旅の思い出となるように、京都にいい印象をもてもらうようにお世話したいと思います。

 

♪はくつ~る♪

おすすめの日本酒の紹介です。

白鶴といえば、灘の有名すぎる大手蔵ですが、その白鶴からコアな日本酒ファン向けに発売されるのが、「荒駒」です。

純米酒でしかも生原酒、酒米には白鶴が独自に開発した「白鶴錦」を使用するというスペックもさることながら、発売日に蔵元から直接、店にクール配送してくるという手のこりよう。

さっそく試飲してみると、生酒独特のフレッシュな甘酸っぱさが感じられ、原酒ならではの濃い、しっかりとした旨味がおいしいです。

料理にも合いますが、あてなしで、これ単独でもいけそう。原酒なんで度数は少し高めです。

期間限定、無くなり次第終了ですのでお早めに。

雨後のタケノコ

日に日に暖かくなり、自宅裏の竹やぶにもタケノコが出てくる季節になりました。

また今年もタケノコづくしのメニューを始めます。

木の芽和えや若竹煮、天ぷら、鶏肉との冶部煮(写真)の他にも試行錯誤しながら、研究中ですので、いいのができたらメニューにのせたいと思います。

個人的には天ぷらが一番お気に入りです。

 

酒がなくて何のための桜かな

皆様、季節の変わり目で体調崩してませんか?

ここ数日、日によって、また同じ1日の中でも、気温が急変化する毎日で、私は体調が芳しくありません。おまけに「爆弾低気圧」という、ひどいネーミングセンスのものがやってくるし。普段の服装、店のエアコン温度設定に迷う日々が続きます。

こんな気温の変化を経ながら、桜の季節がやってきました。きれいですねえ、ワシントンの桜。

嵐山の山桜も非常にきれいですが、今年は開花が少し遅れているようで、店の近辺でもまだ、開花しかけくらいです。

「阪神競馬の大阪杯の週が一番桜の見ごろで、翌週の桜花賞のときには散りかけている」というのが、私の中での認識であって、そういう競馬番組を中心とした季節認識に照らしてみても、今年はやっぱり遅いです。いちいち平年の開花時期は?と調べるまでもありません。

これからがお花見のシーズンということで、店で置いている日本酒より、いくらかセレクトしてみます。

左より、大七、石鎚、黒牛。いずれも常温でも、ぬる燗でもおいしく、冷やでもいけると思います。花見にはやっぱり外気のさまざま温度に対応できるタイプがいいですね。それでいて、辛すぎず、桜のようにほのかに香り、味は芳醇といったところでしょうか。

しかし、難儀なのは瓶詰めだと持ち運びに不便で、お酒は紙パックで十分という人もおられるでしょう。総じて紙パックのお酒って安さ重視で作られているようなところがあって、こういうおいしいお酒の「紙パック入り 花見限定版」といったものが売り出せれば、もっと日本酒が広まっていくと思います。

常温のお酒といえば赤ワイン、ロゼワインも花見にはいいと思いますよ。ってこれも紙パック入りは安物ばっかりか。